活動報告

2019年2月15日

研修会報告平成30年度 地域歯科保健研修会報告

平成31年2月3日(日) まなびの館ローズコム(福山市生涯学習プラザ)小会議室において地域歯科保健研修会が開催されました。講師に国家公務員共済組合連合会、呉共済病院 歯科口腔外科部長の東森秀年先生と技師長の冨本麻美DHをお迎えし「周術期等口腔機能管理(がん支持療法)に必要な知識」の演題にてご講演をいただきました。

先ず,東森先生からは昨年ご講演頂いた内容の復習に続き,周術期口腔機能管理の流れや地域歯科医療機関での対応と処置の実際についてお話いただきました。そして,疾病の特徴,がんのTNM分類や病期,投薬内容,予後などを紹介状から読み取ったうえで管理計画を立てることや,がん支持療法に必要な知識として血液データ・抗がん剤・口腔粘膜対処法などを学びました。冨本先生からは歯科衛生士の支援として,日々のケアの重要性や,緩和的口腔管理での関わりの中で,患者家族の思いを考慮した,患者に寄り添った口腔管理を継続することが大切であると話されました。実習として局所麻酔薬を添加した含嗽剤や,新設された「専門的口腔衛生処置」に使用するエピシル口腔溶液を体験しました。病院歯科と地域歯科医院との連携の中で多職種との連携は重要であり、そのためにはさまざまな知識を習得し実践・共有することが大切であることも学びました。

参加者からは「周術期口腔機能管理だけでなく、緩和医療における口腔管理について学べたので良かった」「がん治療の最新の情報を知ることが出来て良かった」「エピシルを試すことが出来て良かった」「周術期のがん患者さんに対する対応と処置等について勉強になった」などたくさんの感想をいただきました。

歯科衛生士が活躍する場は,診療所・病院・介護施設・在宅など様々ですが,それぞれの立場から周術期口腔機能管理について認識を高めることができた有意義な研修会となりました。

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