活動報告

2022年3月4日

研修会報告令和3年度 第37回広島県歯科衛生士会研究発表会・セミナー報告

【令和3年度 第37回広島県歯科衛生士会研究発表会・セミナー報告】

 

 令和4年2月27日(日)に広島県歯科医師会館にて、第37回広島県歯科衛生士会研究発表会・セミナーが開催されました。研究発表会では、脳神経センター大田記念病院 歯科衛生士 吉田 泰子さんが「多職種で行う口腔管理がもたらす好循環~歯科衛生士の役割~」について発表されました。多職種連携による口腔管理体制の構築までに、OHATの導入や歯科依頼手順の簡略化、多職種チームに積極的に参加し口腔内の情報の共有を行った結果、歯科介入日数、発熱日数、入院期間が短縮し、口腔管理体制の必要性が示されました。また、広島県歯科衛生士会 理事 相見 礼子さんは「広島県歯科衛生士会における新人歯科衛生士の人材育成に対する取り組み」について発表されました。臨床現場では臨床実践能力が求められるため、新人歯科衛生士の資質・技術力向上を目的に研修を実施した結果、「受講して良かったと強く思う」と回答があり満足度が非常に高い研修会となったこと、さらに「歯科衛生士会に入会する意思がある」と7割が回答し会員拡大に向けた啓発にも効果があったことが示されました。

 セミナーでは、広島市健康福祉局保健部医務監 宮城 昌治先生より「広島市アウトリーチ型オーラルフレイル予防事業―保健事業と介護予防の一体的実施―」についてご講義いただきました。タイトルにもある一体的実施の考え方やポピュレーションアプローチ、ハイリスクアプローチについて大変分かりやすくお話いただき受講者からも「アウトリーチ型オーラルフレイル予防事業は人から聞いていたけれども何となくでイメージがいまひとつでしたがよく理解できました。」「オーラルフレイル予防事業の取り組みについて、目的から実施方法などがよく理解出来ました。」との意見をいただきました。また、実際に広島市アウトリーチ型オーラルフレイル予防事業に従事した歯科衛生士 先家 道子さん、河原 奈津さんからは、事業を行った体験談、事業のポイントについてお話してくださいました。受講者からは「オーラルフレイル事業についても、実際の流れに沿って説明がわかりやすく、よかった。」との意見をいただきました。
 今回の研究発表会・セミナーでは、病院においての歯科衛生士の必要性、新人歯科衛生士や広島市アウトリーチ型オーラルフレイル予防事業に対応できる歯科衛生士の人材育成が必要であることが分かりました。今後も、多方面で活躍できる歯科衛生士の育成について尽力していきたいと改めて感じました。
理事 奥河知恵





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